事業継続・拡大セミナー補足解説『オープンマインドの重要性』

 

先日、もみじ銀行様とひろしま産業振興機構様の共催『事業継続・拡大セミナー』にて講師を勤めさせて頂きました。

創業から3年未満の経営者の方対象のセミナーという限定的な募集だったにもかかわらず、予定を上回る多くの方にご聴講頂き大変嬉しく思っております。

また、主催者・ご関係者の皆様には改めて御礼申し上げます。

この度の事業継続・拡大セミナーでは、特に『拡大』していく上で経営者はどんな思考を持ち、どんな役割を果たすべきかという経営者としての資質の部分を私の約10年の経営経験を元に話を構成いたしました。ご聴講者の皆様の事業運営において何か一つでもヒントになれば幸いでございます。

さて、ここでは、当日時間切れでお伝え出来なかった『オープンマインドの重要性』について簡単にお伝え出来たらと思います。

 

■■オープンマインドの重要性について■■

突然ですが、企業が事業拡大(領域の拡大)を図るうえでまず邪魔になっているものは何だと思いますか??

私は、経営者(企業)が自ら設定してしまっているフレームだと考えています。

T・レビット博士が50年以上も前に発表したマーケティングに関する名論文『近視眼的マーケティング』をご存知でしょうか。

論文内では、一時は米国を代表する大企業を輩出しながら急速に衰退していった鉄道を挙げ、鉄道会社は自らを人や貨物の輸送業者だと定義せず、鉄道業者と定義してしまい、それが理由で旅客や貨物などの市場が急拡大する中で、それらをトラック、バス、飛行機など鉄道以外の輸送機器を使う後発の企業に奪われて衰退していった、と解説してある。

もう一つ代表的な例として、ハリウッドの映画産業を挙げて、自らをエンターテイメント産業と定義せずに映画だけの産業と定義したために、後発のラジオ、テレビ、テーマパーク、ゲームなどのエンターテイメント業者に市場を奪われて急速に衰退していったと書かかれている。
 映画を作るプロセスとテレビドラマを作るプロセスはとても似ているにもかかわらず、当事者の映画会社から見ればテレビを「あんな小さな画面で迫力は出せない」という解釈をしたのでしょう。台本を書き、役者や監督をキャスティングし、撮影し、編集し、という同じプロセスでノウハウや役者のネットワークを活かせたにも関わらず、テレビ時代の到来をチャンスと考えず、脅威と捉えた結果、番組制作やテレビ局というビジネスに進出できずに衰退期を迎えたと書かれている。

これらはまさに自分たちが作ってしまったフレームによって自分たちの成長、拡大のチャンスの芽を摘んでいるのです。

自社のコアコンピタンスに自信を持つことは非常に重要ですが、こだわりが強ければ強いほど視野を狭めている可能性にも目を向けなければいけません。

今一度、事業の可能性を模索し、自社事業を再定義することで、見えてこなかった自社の未来や拡大の糸口が見えてくるかも知れません。

また、社内にあるリソースだけでイノベーションを起こすのではなく、社外の人やモノ、情報を取り入れたり、他社とのアライアンスを形成することでより大きな可能性が広がるのではないかと考えております。

皆様のマインドがよりオープンになり、新たな可能性を発見するきっかけになれば幸いです。